Bonjour〜!!
南フランス在住のJAGAKOです!
実は今まで、献立のヒントになる様なざくりとした、パーティーメニューをご紹介してきました。
今回は、私が実際に女子会・ママ会の席で作ってみて、海外で生活をする日本人に評判が良かった料理、リクエストやレシピを聞かれる率が高いメニューをご紹介します。
もちろん、外国人が多い席でも比較的評判が良い料理を選びましたが、特に(私の周りの)フランス人は好き嫌い、食べず嫌い、ベジタリアン、逆に野菜全般、肉・魚介類全般NGなど、あまりにも多いので、どちらかと言うと今回は、
日本人や日本食が好きな外国人に好評なメニューとレシピを選んでみました!
●料理初心者でも簡単に作れる料理
●作り置きが可能な料理
●日本人にも外国人にもウケが良い料理の具体例
●海外でも手に入る調味料や食材を使った料理
●味だけじゃ無い!人を驚かすコスパが高い料理
食べる前の演出にもおすすめな「メイソンジャーサラダ」
いろいろなサラダ料理はあるものの、ただ単に・・・
っと、言うよりは、目の前でひと演出してみるのも人が集まるパーティーで盛り上がるポイントだと思います。
そんな時は、日本でも一時期流行った「メイソンジャーサラダ(ガラス瓶に豆類や雑穀、野菜を重ねて作るサラダ)」は、前日にサラダの具材を詰めておけるので、お出かけする前、ゲストが来る前に作り置きが出来て、尚且つ、簡単で仕込みも楽な一品です。
そして食べる直前に目の前で、大きめの器に瓶詰めした「メイソンジャーサラダ」をひっくり返すだけ!
ちょっとした演出といろいろな種類の具材が食べられる!
そして、栄養的にも抜群な「メイソンジャーサラダ」は、急な「おもてなし」にも最適です。
自家製「塩レモン」を使った料理
いろいろな料理に活用できる「塩レモン」は一時日本でもブームになっていましたが、ヨーロッパではアフリカや中東が近いため、いろいろな多民族料理が日本よりもポピュラーに食せるため、実は昔からレモンの保存食として活用されています。
私は、一般的な塩とレモンだけを漬ける方法以外に、ちょっと甘めでフランス料理にも活用しやすい「塩レモン」を自家製で作っています。
意外にこの自家製「塩レモン」が好評なので、いろいろなお友達にレシピを聞かれる事が多い一品です。
ちょっと、いつものドレッシングに飽きてきたなぁ〜。
マンネリ化してきたなぁ〜っと、言う方におすすめです。
箸休めに「かぶの千枚漬け」など日本の国民食「漬物」
私の住む南仏でも、たまにアジア食材店で日本のメーカー製造の大根の漬物(たくあん)を発見する事があります。
需要があるから海外にも輸入されているのだと思いますが、作り方を覚えてしまえば海外にある調味料で美味しい「漬物」を作る事が可能です。
少量から作れるので、新鮮で旬な野菜が手には入ったらいろいろ試したくなります。
正直、外国人の反応は賛否両論ですが、賛否両論だからこそ、日本人が多い、日本食の持ち寄りが多い場合は「箸休め」としてあるとぐっとその場が盛り上がります。
意外に重宝するレパートリー豊富な「枝豆」料理
フランス国内では、冷凍食品で有名な「Picard(ピカール)」で冷凍の「枝豆」を購入する事ができます。
あとは、アジア食材店でも中国産ですが、さや付きの「枝豆」と豆だけの「枝豆」が販売されています。
実は、栄養価の高い「枝豆」は、使い方によって、いろいろな料理に使えます。
通常、海外の日本食レストランで定番化している、さや付きの「枝豆」は塩もみをしただけなので、少し趣向を変えて「漬物」の様に事前に味を染み込ませておく「枝豆」(2〜3日前から漬け込むと美味)、焼き「枝豆」、茶碗蒸し、サラダ、スープなど、いろいろな料理に使えます。
工夫次第で少し手間をかけると美味しい一品になります。
日本人ウケを狙うなら「ねぎたっぷりの肉味噌」料理
一度まとめて作っておけば、いろいろな料理に変身する「肉味噌」は、おつまみにも、メインの料理にもなるので、おすすめです。
例えば、フランスで良く見かける固めの「キャベツ」にもよく合う料理なので、レシピ次第で美味しく頂けます。
冷めても美味しい「コロッケ」
「コロッケ」と言ったら、じゃがいもを潰して、挽肉を合わせ、パン粉をまぶして揚げたものを一般的に言いますが、フランスの「コロッケ」は「croquette (クロケット)」と言い、元々は「コロッケ」の元になった西洋料理です。
”パン粉を付けた丸いもの”っというのは同じですが微妙に中身が違います。
フランスの「クロケット」は、ベシャメルソース(ホワイトソース)を使うので日本の「クリームコロッケ」の様な料理が一般的です。
だから、日本の「コロッケ」は、フランス人からは別物扱いされますが、一口サイズにすれば、食べやすいので大人も子供も好きな料理です。
我が家では、もちろん日本風の「コロッケ」を大量に作っておく事が多いです。
冷凍保存が利く「コロッケ」は、(旦那の)お弁当にも、時間がない時の食卓にも、急なおつまみを要求された時にも揚げるだけ、又はオーブンで焼くだけの状態まで仕込んでおけば日々の料理の手間も省けます。
「おもてなし料理」としては、ソースにこだわって、ピリ辛ケチャップソース、カレーソース、タルタルソース、野菜のピュレソース、赤味噌ソースなど、ちょっと変わったソースを付けてあげると面白いです。
調味料さえあれば、具材はあるもので作れる「炊き込みご飯」
我が家の定番「炊き込みご飯」は、旦那が毎月大量に買ってしまうDorade royale(黒鯛)を使った出汁の効いた「鯛飯」が定番ですが、ホームパーティーで集まる子供達の中には魚介類全般が食べられない子もいるので、王道な鶏醤油の「炊き込みご飯」を作る事が多いです。
もう少し手間をかければ、一口サイズに取り分けられる「おにぎり」にしてあげると良いでしょうか。
ただ、冬場は乾燥が激しいので、極力空気に触れない様にしてあげる事がポイントです。
対策として、乾燥を防ぎやすい容器(蓋つき)に入れるか、サランラップなどで、包んだり、かぶせたりしてあげると良いと思います。
巻く手間が必要の無い簡単で見栄えも美しい料理初心者におすすめな「ちらし寿司」
日本に住んでいたら自分で「ちらし寿司」を作って食べようなんて考えませんが海外に住むと無性に食べたくなるのが「寿司飯」。
実家の母が「寿司飯」を作ってくれた思い出は数回程。
もっぱら寿司系はお寿司屋さんで出前をとるのが我が家流でした。
だから、海外に住む様になってから、自分で作った方が美味し&安上がりなので作る事になった「巻き寿司」や「ちらし寿司」は、一度作り方を覚えてしまえば簡単!
特に、外国人からのウケも良いので、「寿司飯」の決め手になる酢飯の配合を外国人に教えてあげれば海外でも簡単に日本のお寿司を味わってもらえます。
香ばしい焼き目が美味い「焼き鳥」
海外のレストランで「やきとり」を注文したら、すでに味付けされている冷凍「やきとり」を温めただけの「やきとり」だったり、フライパンで焼いただけの「やきとり」が普通で、日本の焼鳥屋さんの様に、備長炭を使った「やきとり」は私の住む南仏では(ほぼ)食べる事ができません。
それも海外の鶏肉は日本の鶏肉よりも肉質が固いので、下処理に一工夫必要になります。
ちなみに、一番ふっくら柔らかい「やきとり」を頂くには、バーベキュー用の網で余分な油を落としながら焼く「やきとり」が一番美味いです!(炭火じゃなくても電気コンロでも十分!又は、オーブン調理でふっくら!)
だから、夏の定番BBQで人が集まった時の「おもてなし」として出すと特に子供が喜んでくれ、即完売です!
子供も大人も大好きな「唐揚げ」
海外生活で無償に食べたくなる料理が私は「唐揚げ」になります。
でも、油の後処理が一番面倒くさくて作るのに躊躇してしまうのも「唐揚げ」です。(苦笑)
我が家は男所帯なので、ヘルシー系を好む私と違ってガッツリ系を好む男たちのテンションが一番上がるのがこの「唐揚げ」。(悲)
おかげで今では、醤油ベースの定番「唐揚げ」から、「塩唐揚げ」、「ハーブ唐揚げ」、「チキン南蛮」、「手羽先」、「油淋鶏」など、男心をガッツリ掴む男飯のレパートリーが増えました。
女子・ママ会では大量に作ったりはしませんが、野菜と一緒に食べられる様にドレッシング付きの「唐揚げ」を作ったりします。
フランスには日本ではあまり見かけない様な植物油が多数販売されているので、ざっくり揚げ油、調理油、サラダドレッシング用の油など、調理法でオイルを使い分けているのですが、揚げ油も、フランスでは、ひまわり油、オリーブオイル、ピーナツオイル、フライドポテト専用揚げ油など、多種多様にあります。
一言で「唐揚げ」っと言っても素材や下味によっていろいろな揚げ油を使う事で、食す時の食感も変わってくるので面白いです!
ほったらかし低温調理で「鴨の和風ロースト」
日本だとなかなか新鮮な「鳥肉」を食せませんが、ヨーロッパでは新鮮で珍しい「鳥肉(ジビエ)」を食せる機会が多いです。
その中でも、一般的なものに「鴨肉」があるのですが、フランスでは、クリスマスにフォアグラを食べる習慣があるので、鴨のフォアグラが大量に出回るのと同時に、お肉自体も安く手に入ります。
塩を振って焼くだけでも美味しいのですが、「鴨肉」は赤い肉汁が多く出るので、食べ慣れていない日本人にはちょっと抵抗があります。
フランスでは、この赤い肉汁を好むし、あえてソースにします。
でも、焼いてすぐに食べる場合は良いのですが、時間が経つと「鴨肉」独特の臭みが気になるようになるので、あえて、一手間をかけて低温調理で作ると冷めても美味しく頂ける「鴨肉」に変身します。
その中でも外国人ウケが良いのが「鴨の和風ロースト」でした。
和風なので、醤油をベースにしている甘辛い味なのですが、ワインやお酒などに合う一品なので、アペロや前菜におすすめです。
ハーブ液に漬けて低温調理した「鴨のコンフィ」
上記で紹介した「鴨の和風ロースト」は冷製で頂くのですが、(フランスだと)サラダに混ざっている「鴨肉」のスライスではなく、おつまみ感覚で食すスタイルとフランスでは無い味に、外国人に好評でしたが「鴨のコンフィ」は、ハーブと岩塩に漬けて低温調理し、一晩寝かせて、食べる直前で表面を焼き、温かい状態で頂くのが一番美味しいです。
こちらは、日本人の方に好まれやすいです。
わたし的には、どちらもほったらかし料理なのに、お上品な料理に見えて「おもてなし料理」として、ゲストに喜んでもらえるので、新鮮で安い「鴨肉」が手に入った時やパーティーの席で一度はチャレンジして欲しいい料理の一つです。
無性に食べたくなるラーメンに添えてあったら嬉しい「焼豚」
海外生活が長くなると無性に食べたくなる「ラーメン」は、ラーメン専門店があまりないフランスにもじわじわと浸透し、カップラーメンやインスタントラーメンは絶大な人気を誇るため、今では一般のスーパーでも取り扱いされる様になり、気軽に食べられる日本食になりました。
そこで、生麺があれば一番良いのですが、なかなか一般的ではないので、(乾麺なら比較的手に入るけれど・・・美味しくない。爆)次に考えるのは自家製麺を作る事!
でも、作るための専用の機械が必要になるので、即席麺を使った、でも美味しい!
そんな「ラーメン」を味わうには「焼豚(煮豚)」や「半熟卵」などを自家製で作るとぐっと美味しくなります。
日本に居たら絶対に考えませんが、子供や外国人に人気な「ラーメン」に一工夫するだけで「おもてなし料理」になってしまうので面白いです!
「ラーメン」用の「焼豚(煮豚)」としてだけではなく、そのままおつまみとしても「焼き飯(炒飯)」などにも利用する事ができるので、少し多めに作ってリメイク料理ができる一品でもあります。
外国人ウケが良い「半熟付けダレ卵」
上記でご紹介した「焼豚(煮豚)」には「おもてなし」として作るのには注意が必要で、
海外生活あるあるでもある、宗教上食べられない人もいたり、ベジタリアンな人もいるので、実はこの「半熟付けダレ卵」の方が外国人にはウケが良かったりします。
日本人の場合はおつまみにもなるので、ちょっと味が濃いめの方が美味しく頂けます。
我が家では、「ラーメン」用にはトロトロに近い柔らかめな半熟卵。
おつまみ用は少し固めの半熟卵を作る事が多いです。
理由は、外国人夫は熱々の「ラーメン」が食べられず、冷めるまで待つので、せっかくの半熟卵が固まってしまうからです。
実は、日本人の様に熱々の食べ物を熱々のまま、ハフハフしながらすぐに食べられない事が多い外国人。
猫舌が多い外国人には、熱々な「ラーメン」や鍋料理をすぐに食べるにはハードルが高いため「ラーメン」の熱々な汁が染み込んで、少し固めになってしまっても食べ頃で頂ける様にしてあげるのも「おもてなし(心配り)」の一つです。
その間に麺がのびる・・・。
そんな光景がよくあります。(爆)
日本の国民食てりやきソースを使った「てりやき和風ピザ」
大人にも子供にも比較的甘辛い味が好きな人にはウケが良い「てりやきソース」を使ったレシピはいろいろな料理に使えて、海外では珍しい「てりやき和風ピザ〜チキンマヨ〜」にすると話題性もお届けできる一品になります。
「玉ねぎの和風ソース」を使った料理
海外だと塊肉が手に入りやすいので、「ローストビーフ〜和風ソース〜」としても、「バーベキューの付けダレ」としても、「和風サラダのドレッシング」としても合う「和風玉ねぎソース」のレシピを覚えてしまえば、いろいろな料理に応用が利きます。
いろいろな料理にアレンジ自由の「ネギ塩ダレ」を使った料理
フランスで「ネギ」と言ったら、西洋ネギの「poireau(ポワロ)」が定番なのですが、緑色の葉の部分は少し苦味があるので、Bouquet garni(ブーケガルニ/料理の臭み消しに用いる香草)などに使う他、なかなかレシピが無く、捨てていたのをもったい無く思い何か利用できないか?
っと、生まれたのが(日本では一般的?)「ネギ塩ダレ」です。
一言で「ネギ塩ダレ」と言っても、ベースになるオイルに「ごま油」を使うとアジア風。
「ハーブ」と「オリーブオイル」を使うと洋風になります。
特に「ごま油」ベースの「ネギ塩ダレ」は、鶏肉や豚肉との相性が良いので、野菜炒め、炒飯などに入れると味が締まって美味しくなります。
又は、レモンを絞って、焼肉のタレとして使うとさっぱりなタレになります。
逆に、洋風の「ネギ塩ダレ」は、ローストビーフ、キッシュ、オムレツ、魚のムニエルなどに合います。
さっぱりした「サルサドレッシング」はサラダにも冷製パスタにも合う
私の住む南仏でメキシコ人に遭遇した事はありませんが、スーパーの一角にはメキシコ料理コーナーがあり、トルティーヤ生地やタコス料理を簡単に作るためのソースなど種類豊富な商品が販売されています。
実際にタコス専門店も人気で、辛い料理が比較的、苦手なはずのフランス人も「ワカモレ」など、メキシコ料理が好きな人が多いです。
そこで、簡単なメキシコ料理を作る様になってから、いろいろなアレンジ料理に利く「サルサドレッシンング」の作り方を覚えてしまうと、チップスに付けて食べても、サラダや冷製パスタに混ぜても美味しい事が分かりました。
辛さの調節は必要ですが、さっぱりとした料理が一品欲しい時にはおすすめです!
【番外編】少人数のパーティーなら「茶碗蒸し」はコスパ高し!
和食中心の「おもてなし料理」を作る時に、ついつい食べたくなる「茶碗蒸し」も海外に住んでいるからこそ、食べたくなる一品です。
実は、「茶碗蒸し」は外国人にも好評な和食です。
「茶碗蒸し」を作り始めた時、実家の母が作ってくれた様なプルプルでつるんとしているのに、具材がふんわりな「茶碗蒸し」にならず、分離してスープみたいになってしまい、人に出せる様な状態ではなかったのですが、コツさえ掴めば、失敗しないで作れます。
ただ、人数が多いホームパーティーでは仕込むのが大変なので「番外編」にしました。
【番外編】見た目だけでごめんね!「野菜のテリーヌ」
ホームパーティーで反応が良い一品に「野菜のテリーヌ」があります。
実は、見た目はインパクトがありますが、野菜を重ねてコンソメ液を流し込み冷やし固めるだけなので、意外に手間はかかりません。
ただ、何度作っても(ゼラチンの量を増やしても)切り分ける際に崩れてしまうのが難点なので「番外編」にしました。
どなたか、こんな風に綺麗な断面に切れる方法を知っている方がいたらご一報ください。(笑)
おとがき 〜料理上手と言われる本当の裏話〜
実は、私の兄はプロの料理人で、フランスで修行し、今では独立してオーナーシェフとして料理を振る舞っています。
母方の祖母は旅館で働いていた事もあり、母方の兄弟姉妹はみんな料理上手で母も手際よく魚を捌いてしまう人です。
でも、そんな料理が出来る家族の中にいる私と父は、目玉焼きとご飯を炊く事ぐらいしか出来ない料理下手。
だから、渡仏し、人に料理を振る舞うなんて、日本に住んでいたら一生経験する事なんてなかったと思う私ですが、 度々料理レシピを聞かれたり、お手本にしてくれるお友達も増えてきて、
っと、言ってもらえる事が増えました。
でも、本当は料理上手ではなく、あるポイントを押さえて料理を作っているだけで、料理の評価ポイントは誰でも上げる事が出来ます!
海外生活に慣れてきてからは、結構チャレンジャーなので、まずはフランス人の旦那にいろいろなレシピを試してみて、その中から外国人向きな料理をピックアップし、旦那の友達や家族、そして初めて会う多国籍な外国人に料理を振る舞う機会が増えました。
そこで、外国人に好まれる日本の味の定番は「てりやき」が一番海外では浸透しているので評価が高いのだと知りました。
もちろん、一言でフランス人と言っても多国籍、多民族国家なフランスに住んでいると 、ルーツがアフリカ、中東、ベトナム、中国系、そしてフランス以外のヨーロッパ近隣諸国(ドイツ、イタリア、ロシア系は多い)の人 とも出会う機会が増え、甘辛い味が苦手な人もいます。
でも、大抵のフランス人の間では、日本同様ソース文化が根付いているので、ソースにこだわると外国人ウケが良いです。
そして、気づいた事の一つに、人が集まる席では、日本人の私は常に日本食を外国人から求められる事が多い。っという事。
また、海外生活が長くなると普段の食生活が洋式になる事が多い為、日本人と外国人が集まる席では、アジア系や和食のウケが良い。っという事。
何よりも海外には、日本全国の出身者が集まります。
出身地域で味の好みが同じ日本人同士でも少しづつ変わる。っという事。
例えば、私は中部地方出身ですが、母は九州の鹿児島県出身なので(和食の基本の)醤油が甘いため、どんな料理でも全体的に甘辛い味が普通で育ってきました。
和食の基本、「味噌汁」は、中部地方の定番「赤味噌」ではなく「白味噌」、祖母の自家製「麦味噌(甘めの味噌)」が小さい頃から普通だった為、塩っ辛い味噌や醤油が世の中にある事を知らずに過ごしてきました。
渡仏当初は、味の好みもそんなにズレがなかったのですが、段々交友関係が広がっていくと、関東よりも関西出身のお友達が多くなり、出身地域で味の好みが違う!っと、いう事に初めは全然気付きませんでした。
それは、元々好きだった関西方面ばかりに食い倒れに行くほど関西圏の味に慣れていた事もあり、料理を始めてから、もっぱら、和食を作る際は、ダシ昆布を使ったり、煮干や鰹節などの「だしベースな料理」が多い為、時として東北、関東地方出身の人からは味が薄いと言われる事があります。
でも、だしベースを好む関西人(西日本の出身者)には毎回ウケが良いです。
そんな、訳もあり、いろいろな人たちと食事をする事で、日本人でも出身地方で味のベース(元になっている調味料)が違う事に気が付いたおかげで、関東地方出身の人が多い場合は、味を濃くしたり、後から味を調節できる様に配慮したりする知恵も出てきました。
それが、人をおもてなしする。
料理上手。
っという事にたまたま繋がっているだけだったりします。
ただ、ゲストの好みに合わせているだけ。
だから、時として事前にゲストの好みを知らないまま「おもてなし」をすると失敗をする時もあります!(苦笑)
そして、そんな料理の味を調節する事で評価が高くなるポイントを発見できたのには、もう一つあります。
それは、フランスへ来てから知った、フランス人が作るアペロ用のおつまみは塩っ辛い事が多いのに、フランス(家庭)料理は、素材を活かす味付けが多いので、味がとても薄かったり、もしくは全く味付けをしない場合が多い。っと、いう事。
そして、食卓に並べられた塩・胡椒をふりかけ自分好みの味にするのがフランス流でもあります。
または、料理に合ったソースが準備され、自分のさじ加減で味を調節します。
だから、初めの味のベースを気持ち薄めにして、後から自分でお好みの味にしてもらえる様に工夫する事で、幅広い人たちからの高評価を頂ける裏話しが実はあります。(苦笑)
もしかしたら、お気づきかもしれませんが、私がご紹介するレシピの中には「ソース・ドレッシング」を多様化し、いろいろな味のバリエーションを考えたメニューが多いんです。
後から好きな味の組み合わせを自分でチョイスする。
すべての人に、
っと言ってもらえる事が理想ですが、人種、食習慣、生まれた場所、育った場所が違うだけで、いろいろな味の好みがあるのも海外生活で人と人が集まる場を経験してからこそ発見できる事です。
もし、自分の味付けに悩む場合は、相手への心配りを考えて臨機応変に対応出来たら、料理上手だと最高にお褒めな言葉を頂けるのかもしれないですね。