【海外生活】フランスの学校で子供がいじめや喧嘩が起きた時どうする?日本とフランスの違いとは?

Bonjour〜!!

南仏(なんふつ)在住のJAGAKOです!

先日、息子が学校から反省文をもらって来ました。(親はそれを確認し、サインをして戻す)

その内容は、S君を殴った事による反省文だったのですが、

項目には、どんな状況でその喧嘩が起きたのか?

どうしてお友達を殴ってしまったのか?

など、詳細に書かれていました。

事の発端は、S君が息子に嫌がらせをした挙句、顎辺りを殴られた事に、腹を立てた息子がS君の顔面に放ったパンチがクリティカルヒットしてしまい、完全に悪者になった事でした。

でも、事の発端はS君。

でも、やり返した息子も悪い。

そして、衝撃的な文面が・・・

Q.どうしてそんな事をしてしまったのか?

っと、いう質問に、息子・・・・

我が息子

親がやったらやり返せと言ったから。

っと、息子は反省文に書いてありました。

私は、その内容に絶句!!

JAGAKO
・・・・!!?

パパは・・・

GONZO
(>▽<*)ww爆笑!!

JAGAKO
え?そこ笑うとこ??

いやぁ〜いや!

そこ、笑うとこちゃう!!

まじで、あり得ないって!!!

っと、呆れる私!!

実は、これにはクラス替えになると度々起こるいじめが原因でもあります。

息子は日本人とフランス人の血を引くハーフです。

それも、クラスではお友達が多く、お調子者でクラスの中心で目立つ存在。(←らしい。お友達の親談)

そして、担任の先生からは意外に評価が高く、授業態度も真面目で、しっかりと質問にも応えられるし、délégué(デレゲ/クラスの代表者)を任せられる息子。

でも、それを気に食わないと思う生徒もいるので、度々、中国人だといじめられる事があります。

新型コロナの影響もあり、アジア人蔑視、特に中国人に対してのあからさまな差別がフランスにはあります。

何度、

JAGAKO
日本人であって、中国人ではない!

っと、説いても、息子はからかわれます。

でも、まだ、からかわれる範囲なら可愛いもの。

しかし、昨年の新学期始めに、一つ上の男の子に首を絞められ、

それを見ていた仲良しのお友達が近くの大人を呼び、一命を取り留めましたが、

首は紫色になっていたため、さすがにこの時ばかりは、怒り心頭で、息子の担任に物申しました。

それも、息子の担任はちょうど席を外していたため、問題児の男の子は他の教師から叱られましたが、息子の担任はこの事件を知らない。っという情報の共有はされていませんでした。(ちなみに、これフランスあるある)

その後、その首を絞めた男の子は、息子との接触を一切禁止され、見張られる様になりました。

そんな事があった矢先、たまたま夫家族と集まる機会があり、義理兄から怒り気味に・・・

「やられたらやり返せ!」

っと、強く息子は言われていました。

半分は日本人の血を引く息子。

やられても何も言えない。

耐えるだけでやり返せない。

歯向かわないし、言いなりでいじめられる。

その現状は、ダメ!だと主張する兄弟(夫と義理兄)・・・

フランスには・・・怖い事に、

「やられたらやり返す」っという恐ろしい思想があります。(いや、マルセイユ人だけか?)

マルセイユに住む様になり、何度もその現場を目撃してきました。

例えば、近隣住人で揉め事があった時、一方通行で解決しないまま悪化する場合、最終的に車を燃やされる事件が多発した事があります。

初めは、単なる強盗目的で車内の金品を盗み、証拠隠滅の為に車ごと燃やされているのだと思っていました。(これまたフランスあるある)

でも、あまりにも同じ駐車場に停車される車ばかりが狙われるので(それもボロボロ)おかしいなぁ・・・っと。

ある時、たまたま口論を目撃し、その数日後、喧嘩していた人の車が燃やされ始めたので、確信しました。

「燃やされたら、また燃やし返す。」

その繰り返しで、全然収束が立たない時期がありました。(今は平和!)

車内にある金品を窃盗して、指紋などを隠滅するために、車を燃やす場合と、持ち主と喧嘩して燃やす場合がありますが、これは完全に小競り合いの喧嘩の末の放火!

それもその報復(仕返し)は、平和な田舎出身の私からしてみたら大事件ですが、フランスに住んでいると日常茶飯事なので、誰も警察に通報しない。

だから、大きくニュースに取り扱われるレベルではありません。

もし、通報がバレればまた自分も被害者になる。

だから、何もしない。見て見ぬ振りをする。

そんな、裏社会が実はあります。

JAGAKO
だから、マルセイユ人は・・・

嫌われる・・・

ちなみに、私が住んでいる地域はマルセイユの中でも問題の少ないエリア。

路上に売春婦もいないし、堂々とドラッグのやり取りをする人もいません。(パリは路地裏に入るとよくいます。昔、変なおじさんに連れて行かれそうになった事があり、元パリ在住の兄と夫にめちゃくちゃ危険なエリアだと怒られた事があります。怖!フランスは住むエリアが重要!!)

それでも何かしら起きます。

ぶっちゃけ、マルセイユ人だと言うと、パリジャンなどから、”野蛮人が多い地域の人”とイメージされる事が多いのですが、フランスの犯罪件数はダントツ、パリが一番です。

でも、フランス最大の観光地なので、良いイメージで固めてあるため、住んでいる住人にしか本当のパリの姿が分からないのが現実です。

マルセイユもパリ同様、大都市特有の移民・難民問題が多く、両親のルーツが元々フランスではない、他国から来仏した移民2世、3世の小競り合いが多いです。

ぶっちゃけ、フランス社会で生きている私も他人からみれば問題を起こす移民となんら変わりません。

JAGAKO

ただ、マナーや教養がある日本人!

だと、アニメや日本映画を通して、日本が好きな人が多い事も功を奏して良いイメージを持たれる事が多いです。

JAGAKO

本当、日本人でよかった!!

住んでみるとパリ市内よりも綺麗に舗装され、設備投資されている場所が多いし、困っていると声をかけてくれる、南仏気質でおせっかいな人が多いのが私の率直なマルセイユのイメージですが、未だに悪いイメージが目立つマルセイユ人。

でも、犯罪に手を染める人とは無縁で、静かに生活している平和的なマルセイユ人にとっては悪さをする人たちは本当に迷惑な話。

ただ、血の気は多い。

南仏の中でも漁師街。

気性が激しい人は本当に多い。(苦笑)

ちなみに、マルセイユ人は、日本の中でも関西人(それも大阪人)に近いと例えられます。

そんな、移民・難民が多い公立校に通っていた、生まれも育ちもマルセイユの兄弟は、フランス社会で生きていくために、余計な事をちょいちょい息子に伝授します。

それも男なら、精神的にも肉体的にも、強くなるために、格闘技を習っていた夫兄弟。(敵に回したら怖いタイプ)

弱い者いじめはしない、自分から喧嘩は仕掛けないけど、やられたら容赦しない。

そんな、いつもクラスの中心にいた夫兄弟。

平和主義者な私からしてみたら、かなり気性の激しい子供時代を過ごした”マルセイユ人”として育った兄弟の対処法から来ているのだとか。

そんな事が前提にあり、

今回の「先にやられたからやり返した」を主張する恐ろしい思想。(属にヤンキー思想か?)

でも毎回、意地悪を言われたり、されたり、物を隠されたり、盗まれたり(お弁当箱が返って来なくなった・・・)、何かしらトラブルも多いフランスの公立校。

その度に、泣いて帰って来る息子。

トラブルを避けるために、何が起きても極力主張をしないで、見守ってきた私たち夫婦。

だからこそ、夫は息子の「やられたからやり返した」っという事に息子を褒めました。

決して、それが良い訳ではありません。

でも、このフランスという日本とは違う異文化が混じり合う国で生きていくためには、自分の意見や意思を主張し、泣き寝入りしない対処の仕方が必要だという事は、フランスに住む事で、常々理解する様になりました。(元々、私は泣き寝入りするタイプだったから。苦笑)

結果的に、夫の・・・

GONZO
彼(いじめっ子)は、もう、デュロン(仮)に悪いことはしないよ!

っと、いう言葉通り、息子に悪い事はして来なくなりました。

ここが、日本の学校とは違い、教師がいじめ問題を見て見ぬ振りをせず、大きな問題になる前に、ハッキリと問題児には保護者の方に報告が入り、両親の方からしっかりと指導されます。

日本の子供社会の陰険で、ネチネチした、いじめとは違う学校教育があります。

子供には、子供同士の社会があり、問題は子供同士で解決すべきだという教育もあります。

でも、できない場合、問題がエスカレートする場合、保護者へ指導が入り、解決されないのであれば、子供は容赦なく落第します。

それが、フランス。

日本の学校教育の様に、

同じ年に生まれた子供が必ず同じ学年で学校生活を送らなければいけない。

同じ教育を受けなければいけない。

っと、いう考えはフランスにはありません。

もし、生徒が学校へ行きたくない、不登校の場合でも、自宅で子供の(学力)ペースで学べる環境がフランスにはあります。

そういったコミュニティが日本に比べると充実していると思います。

実際に、息子が体調不良で学校へ迎えに行った時、教室に入れなくで駄々をこねる生徒がいました。

フランスの学校には、そんな生徒を補佐する教師やアシスタントがいます。

無理に教室に入る事を強制せず、マンツーマンで子供のペースに合わせて、ウサギの飼育小屋で遊んでいました。

フランスには、子供が学校へ行きたくない場合だけではなく、保護者の思想でフランスの学校教育に不満を持っているため、通わせない方針の方達もいます。

その場合は、オンライン授業などで学べる環境もあり、日本と違い、かなりオープンです。

飛び級、落第もあるフランスの学校教育で、どうしても授業についていけない、もしくは、IQが高すぎて(ギフテッド)、通常の学校教育に合わない子、集団生活ができない子、子供同士で仲良くできない子など、様々な生徒がいます。

※ちなみに、フランスにはIQが高すぎたり、人とのコミュニケーションが上手くとれない(発達障害だけど、IQが高い学生など)、通常の学校教育がおくれない学生を専門に集めた学校があります。早い段階で将来有望視され、子供達の成長に合った英才教育が受けられる学校です。(フランスの教育関係に使われる税金が日本と全く違います!)

息子のクラスには性別は女の子だけど、見た目も格好も男の子、いわゆる性同一性障害のお友達が普通に男の子として違和感無くいます。

息子曰く、ポケモン仲間で彼は男の子なんだそう。

そんな、子供に寄り添い、個々の子供のペースで社会人へと成長して、自立していくためのサポートがあるのも、異文化の混ざり合うフランスならではだと思います。

そして、子供社会で起こる問題は様々です。

実際に、息子のお友達に中々コミュニケーションが取れないため、教師から指導が入り、病院で診てもらったら、耳の病気が分かり、普通の人よりも言葉が聞き取れず、手術をして今ではすっかりコミュニケーションが取れる様になった子もいます。

息子も4歳くらいまで、同年の子供に比べるとコミュニケーションが全く取れませんでした。(2ヶ国語家庭あるある)だからなのか、お互いに言葉に問題があったため、なぜかジェスチャーだけでずっと会話をしている様な二人でした。

成長過程で、発達障害や何かの病気だと気付ける場合もありますが、傍から見たら気づきにくい病気や発達障害もあります。

社会で生活をするために最低限のコニュニケーションは必要ですが、個々の性格や行動を尊重してくれるフランスは日本の教育よりも柔軟で、子供同士の喧嘩があった場合の対応は厳しい様に思います。

実際に、子供が悪い事をすればすぐに叱る両親が多いけれど、子供の意見や主張も聞き入れるので、叱っている間が短いです。

ず〜っと叱りっぱなし。っという事がないため、その気持ちの切り替えの速さに、

JAGAKO

えぇ?もう?

反省できてないんじゃない?

っと、度々思う事もあります。(苦笑)

まぁ人それぞれ、十人十色、子供のペースで、すくすくと育ってくれれば良いのかな。っと思います。

でも、喧嘩はダメです!!

ココが違うよ!フランスの学校教育

●いじめは早めに対処される

●喧嘩をすると反省文を書かされる

●いじめっ子は監視される

●問題児は保護者へ指導が入り、解決しない場合、子供の生活態度が悪いままだと落第してしまう事もある

●学校によっては生活態度が一週間単位で「良い」、「普通」、「悪い」で評価され、「悪い」が続くと保護者に報告される

●自分の意見を発言できる子は評価が高い。逆に、大人しく、自分の意見を発言しない子はデメリットになり、保護者へ指導が入る。

●フランスは子供が学校内にいる時は教師任せ。でも、学校から一歩出たら保護者の管轄

●子供の教育には絶対に決まり切った正解はない。個々を尊重する。

 

あとがき

実は、担任からのびっくりな忠告に、暴力的な漫画、アニメを親の方から見させない様に規制が入った事がありました。

例えば、世界的に有名な大人気漫画の「NARUTO」など戦闘や対戦などの描写があるアニメは、子供達がアクションシーンの真似をして子供同士でふざけてしまい、怪我をしたり、いじめに発展してしまうので、フランスでは日本では当たり前に放映しているアニメでも、よく規制が入り(書店の漫画は普通に販売されてる)有料のアニメ専用のチャンネルでしか見る事が出来ない場合も多いです。

だから、日本で大ヒットした「鬼滅の刃」 はフランスでは子供に悪影響を及ぼすアニメとして、あまり大きく扱われていません。

その証拠に、フランスでも劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編が映画館で上映されましたが、年齢制限付きで規制がありました。

だから、息子はフランス版の「鬼滅の刃」は観られませでした。

(追記:有料チャンネルで全部観ました〜!悪い親。苦笑)

そんな事もあり、通常フランスで放映されているアニメは正統派が多く、正直つまらないアニメばかりです。

または、純粋にアニメの面白さよりもキャラクターをウリにし、おもちゃ販売に関連した作品が多く、いかにも商売目的のアニメ作りが目立ちます。

だから、日本のアニメや漫画は中学生くらいの年代からハマる子供が多い様に思います。

私は、漫画から色々な事を学んだ世代なので、漫画やアニメで暴力的になる、テロ思想になるっと危惧されるフランスの大人たちにかなり違和感を覚えますが、文化が違うので仕方がない事なのかも知れない。っと割り切っています。

ただ、小学生までは親の管轄ですが、中学生以降は子供自身がお友達の間で流行っていれば、際どいアクションシーンがある映画やアニメを勝手に観るようになるだろうし・・・っと、思う今日この頃です。




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2 件のコメント

  • フランスの議会ではいじめは犯罪とみなし、被害者の深刻なダメージによって、加害者が罰せられることになりました。日本人同士の嫌がらせなどはどうなるかわかりません。

    • カコ様
      コメントありがとうございます。

      いじめはどこの国にも存在します。フランス人は個人主義者が多いし、それぞれのカルチャーが違うので、日本とは違った問題が多く、厳しい罰則が無ければ、収拾がつかない国民性です。
      日本の旭川で凍死した女子中学生の様な子が少しでも減る様に、未成年同士のいじめでの犯罪に対して、厳しい罰則を定め無ければいけない日が来るかもしれないですね。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    日本では広告代理店でバリバリ雑誌の企画営業を担当。 海外に出国して戻ってきた時の再就職のためにデザインも出来る営業マンを目指し会社を退社後、デザインの専門学校で芸大時代には身につかなかった基礎を身につける。 思い描いていた日本の暮らしは叶わずフランスで子育て真っ最中。 日本へ帰国した時の楽しみは、会社員時代にお世話になった人達のお店へ出かけるのが密かな趣味。