5月1日はFête du Travail (労働者の日)

先週末、

息子の日本語補習校の帰りに買い物に行った際、みんながこぞって買い求めるお花がありました。

一面棚に並べてあったのであろうお花がほぼ完売。

夕方過ぎでほぼ完売ってどんな花?

よく見たらそれは「スズラン」の植木鉢でした。

みんな何鉢か購入する人もいれば、

その鉢だけ購入するために来店している人も多かったのでレジがすごい長蛇の列でした。

そして、

この「スズラン」のお花は5月1日のFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ)という

祝日に関係している事を教えてもらいました。

フランスへ来て早4年目。

今まで全然知らなかった光景は、

よく考えたら毎年この時期は日本にいる事が多く、

5月1日の祝日で「スズランを贈る」っというのを初めて知りました。

っと、いう事で

本日はFête du Travail(フェット・ドゥ・トラバイユ)と「スズラン」の関係について

お話したいと思います。

 

5月1日の祝日はFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ)

フランスでは5月1日はFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ)という祝日です。

一般的にはよく、メーデー(労働祭)と言われ、世界各地で行われる祭典でもあります。

でも、日本に住んでいた時はあまり大々的に聞いた事がありませんでした。

それは、

日本では11月23日の「勤労感謝の日」が「労働者の日」にあたります。

でも、日本と世界各地で起こるこの「労働者の日」の祝日については意味合いが違います。

日本と違うのは、

(毎年恒例のように)労働者が一致団結してして労働に対する権利要求と国際連帯の活動を行う日です。

だから、この日は至る所でプラカードを持った労働者が自分たちの主張を訴え、

いつしか団体になり道を横断しながら歩き回ります。

この「労働者の日」は大々的に労働運動(ストライキ)をしてもいいですよ。

っという労働者のために認知された日でもあります。

そしてその警備をしている警察達。

フランスで一番過酷な労働を強いているのは警察官ではないのか?

この団体の中に入りたいのは警察官ではないのか?

っと、思ってしまいますが、

警察官はこの人たちを逮捕したりする訳ではなく、仲間に入る訳ではなく、

何か大きな事件にならないかを見守っているだけです。

これが5月1日のフランスでのお決まりニュースの光景です。

日本だとサービス残業、過労死などが問題になっていて労働法があってない様なものですよね。

フランスでは労働者の主張を尊重し企業側は労働者の主張を聞く日でもあるので

この5月1日の「労働者の日」の前に大きな企業は

ヨーロッパ全土でストライキがあるのも毎年の事だったりします。

私も昨年はドイツの空港職員のストライキにより日本へ帰国する便を変更させられて

婚約指輪が紛失する事件に遭って散々でした。

この毎年恒例のストライキを経て5月1日のFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ)を期に

企業側が労働者に対して働き方のルールや契約が見直されるのだとか。

私の旦那もこの時期になると毎年社長面接があって、年収の増額交渉がなされる時期でもあります。

ただ、誰でも可能でルールや契約が変わる訳ではありません。

どんなに主張しても改善しない場合もあります。

でも、この日がある事でフランス社会は労働者に対してサービス残業がない

働きやすい労働法に改善されてきたのは事実です。

世界でも羨ましい、「誰れもがヴァカンスを取得する義務がある」

っという、社会システムが「ヴァカンス大国」と言われる事に繋がったのではないでしょうか。

そして、「ヴァカンス大国」と言われ、

「働いてないの?」っと思われがちですが、

大企業、会社の中で働く社員はもちろんですが、個人主義者と言われるフランス人、

個人で活動する個人事業主が多いのも会社に縛られないで個々で働く人たちの存在があり、

企業では厳しく取り締まる労働時間以外で働く人たちがいるからこそ

フランス社会が回っているのだと思います。

例えば、フランスでは日曜日は働きません。いや、働けません。

その全容を話すと長くなるので今回は割愛しますが、

簡単に説明するとフランスの政権はカトリックのルールを元に統治されています。

伝統的な習わしだと毎週日曜日は教会に行く事を勧めますが、

今の世の中は日々変わってきています。

2017年の大統領選でもこれからの労働法についての見直しが争点になっています。

病院関係や警察、消防など年中無休で働かなくてはいけない特別な職種以外は基本的に日曜日はお休みです。

でも、スーパーや百貨店、ショッピングモール等、日曜日がお休みの人たちをターゲットにしているお店は日曜日でも営業したいのです。

だって、日本でも同じですがお店側はぶちゃけ稼げるから。

需要と供給が大切なんですが、それが政治的にNGだったのがだいぶ緩和されてきました。

特に、パリや私の住むマルセイユは観光地です。

観光地のレストランやホテル、タクシードライバー、各お店等がお休みだと困る人もいます。

だから、観光地は特に緩和されています。

そして、一般の人は休日だからこそ教会ではなく遊びたい、買い物したい、お店に行きたい。

日曜日は教会のミサへ行きゆっくり過ごす。っという習慣から

世の中は確実に変わってきているのです。

人が集まるショッピングモールはどんどん日本のように子供も一緒に過ごせる環境になって来ています。

でも、カトリックのルールでは働けません。

ただ、絶対ではなく、年間で日曜日に営業してもいい日数が国の法律で決まっています。

(※例えば、通常日曜日がお休みのお店も年末のNoël(クリスマス)の時期や年二回の大々的に行われるsolde(セール)の時期はお店側により営業が可能になります。2017年5月1日現在では年間5日は日曜日も営業して良い事になっています。年間5日しか営業出来ないの?っと、日本では考えられませんけど。)

それでも企業は日曜日に営業する場合は罰金を支払ってまで日曜日に営業するお店もあります。

そして、それを支えているのはカトリックではない外国人経営者だったりします。

特に小さなマルシェや日用雑貨品等の小売店の経営者はカトリックではない外国人経営者が多かったりします。

フランスではそんな働きたい人と週末は完全に働きたくない人たちが上手く社会を動かしているのだと思います。

だから、

「働く時には働き、休養する時には休養する社会システム」が成り立っているのだと思います。

だって、個人でお金を稼ぐのは本当に大変です。

でも、私が出会ってきたフランス人個人事業主の人はしっかり責任を持って働いている人たちが多かったです。

そして、

働きたい人にはいろいろな支援があるのもフランス社会システムの1つで、

私みたいな日本人(フランス側から見たら外国人)でも支援してくれる機関があります。

本当は日本でも(日本人向けだったら)各都道府県にある「職業安定所」が斡旋していたり、

商工会議所が起業立ち上げを斡旋・相談してくれたりするのですがあまり大々的には知らない人が

多いのではないのか?っと、思います。

(その各機関の利用法についてはまたいずれお話をしようかと思います。)

そこが大きく日本と違う所ではないでしょうか。

 

日本でのメーデー(労働者の日)は?

日本での11月23日の「勤労感謝の日」は働く人たちに感謝の意を表して祝日としています。

「働くパパ、ママに感謝しよう」

「世の中の働く人たちに感謝しよう」

っと・・・名目上は・・・。

実はこれは建前であって本当の伝統的な意味合いは違います。

それも偽りな祝日の名目だったりします。

それは、

もともと「勤労感謝の日」が制定されたのが昭和23年。

「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨としている。

引用元:勤労感謝の日 20161124() 08:00  UTCの版)『ウィキペディア日本語版』wikipedia

っと、ありますが、

元々は農業国家の日本は、伝統的に古くから神々に五穀の収穫を祝う風習があったので、

収穫物に感謝する大事な行事として飛鳥時代頃から始まった

新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)の日が

第2次世界大戦後のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の占領政策によって

天皇行事・国事行為から切り離される形で改められたものが「勤労感謝の日」になります。

だから、日本独自の習慣や伝統から来る祝日ではなく、占領下のアメリカからの都合のいい

政策がいつしか日本の祝祭日の関係で11月23日に設定されています。

※日本では5月はGWという名の大型連休があるため5月1日も祝日にしてしまうと企業との兼ね合いで休みが多くなり過ぎてしまったりするため企業側への配慮のためなのだとか。

それから、

メーデー本来の意味を無視し「働く人に感謝する」祝日が日本での解釈ですが、

各国では労働者の権利を守り、改善を求める祝日の方が意味合いが強いです。

なんだかかおかしな話で、

日本では労働者の意見聞き入れるデモ的な暴動が起こらないようにしているようにしか思えません。

本当に根本的に改善しなければいけない事は、

働く人に働きやすく、人材育成に力を入れられる会社に成長する企業努力が大切だし、

給料形態も偽りのないものでなければいけないと思います。

そして、過労死、サービス残業が無くなり、

名ばかりの有給休暇の消化が当たり前になる事ではないでしょうか。

 

なぜ、フランスではスズランの日?

5月1日のFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ)と同日、

フランスでは「スズランの日」(Jour de muguet)

 ※フランスではMuguet de mai直訳で5月のスズランと言います。

と言う大切な人に「スズラン」をプレゼントする。

っと言うのが伝統的な習わしです。

これには、

まず初めにこの時期に「スズラン」の栽培が盛んであった事から、

古代から春の晴れた日が続く新しい季節をお祝いする事と

春の豊作を祝うために理想的な植物だったのが「スズラン」の花でした。

そして1561年、

シャルル9世(又の名をチャールズ9世)と彼の母親がマルセイユから車で2時間ほどの場所にある、

ドローム県「サン・ポール・トロワ・シャトー」

オーヴェルニュ・ローヌアルプ地域 ※ Avignon(アヴィニョン)の北の方に位置する場所)で、

ある秘密の任務に成功した際、

その任務遂行した宮廷のお庭で見つけたスズランの花がとても素敵で、

その「スズラン」のお花を宮廷の女性に毎年贈る事を決めた事により

「幸運を運んでくれるスズランの花」

として、急速に広まったのが歴史の始めとされています。

そして、

いつしかFête du Travail (フェット・ドゥ・トラバイユ) の「労働者の日」に

関連ずけられるようになりました。

そして、この「スズラン」の花ですが、

フランスでは商品を販売する際には商品物によって税金が決まっています。

通常、

お花の販売でも税金が加算されるのですが、

5月1日の前後に販売される「スズラン」のお花に限り、

課税されないので誰れもが販売出来る事になっています。

そのため、街の至る所で「スズラン」のお花を販売した人を見られるのも

この時期の風物詩でもあります。

 

参考元Muguet de mai — Wikipédia Cette page a été modifiée pour la dernière fois le 1 mai 2017 à 23:03  UTCの版)『ウィキペディア フランス語版』wikipedia

 

 

スズランについての豆知識

最後に「スズラン」ついてですが、

「スズラン」は多年草の一種でとても可愛いお花と匂いが特徴ですが、

を持っている事で有名です。

特に花と茎には毒を持っていて中毒死を起こす事もあるので注意が必要です。

例えば、

「スズラン」を生けたお水を誤飲してしまった際も死に至った事例もある事で注意喚起されています。

だからか?

私が今年見たスーパーでの大量販売は

一輪挿しや花束ではなく鉢植えにされている「スズラン」ばかりが販売されていた事にも

この話を旦那から聞いて納得しました。

※街の花屋さんや路上で販売されている「スズラン」はセロハンや紙で包まれた花束も見かけたので、

お子さんがいる家庭の人に贈るのであれば花束になっている物よりも鉢植えの方がいいと思います。

っと、小さい子供のいる私の独断意見ですが・・・。

ご参考までに。

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